2020年
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檻に閉じ込められたペニャさんの自画像。
若い頃の自画像と同じ姿だが、顔は年老いている。貼りつけらているのは、彼の日本での生活歴をものがたる、これまでの査証や許可証だ。
在留を認められず、収容によって大切な時間を奪われつづけていることへの、深い嘆きが感じられる。
ペニャさんは15年以上もコックとして働いてきた、私たちの社会の一員だ。しかし2011年、震災のせいで開業の計画が破たんし、代わりの就職先も見つからず、在留資格を更新できなかった。
そのような事情も汲まず、彼の人権や、社会への貢献も無視して、入管は彼に送還の圧力をかけ続けている。二度目の収容(現在にいたる)のさいは、荷物をとりに自宅に戻ることすら許されず、すべての所持品を家主に強制処分されてしまった。
真面目に働いて暮らしてきたペニャさんの努力を、彼の貴重な年月を、一時的な失業という、たったそれだけの理由で踏みにじる入管。
こんなことが許されていいのか。