ペニャさん、難民申請インタビューへ!
2021年12月12日
柏崎正憲
13日月曜日、いよいよクラウディオ・ペニャさんは難民認定申請のインタビュー(難民審査官による調査)を、東京入管で受けます。
これに備えるため、ペニャさんは10日金曜日、代理人の駒井知会弁護士と、入念な打ち合わせをしました。
迫害の危険
チリ出身のペニャさんは、1973年の軍事クーデターに端を発する事情のため、帰国すれば迫害される危険があります。
1990年に民主化はされたものの、むしろその後の1992年、ペニャさんは極右団体「祖国と自由」に拉致され、リンチを受け、殺されかけたのです。
チリの政治暴力はいまもなくなっていません。むしろ、2019年にはじまった政治腐敗への大衆的抗議をきっかけに、警察など公権力による過剰な暴力が横行しており、また極右団体「祖国と自由」シンパによる暴力や脅迫なども起きています。
もしペニャさんが帰国し、それを極右が知れば、彼の身の安全は保障されないでしょうし、公権力も彼を守らないでしょう。
くわしくは、2020年6月に作成の動画もごらんください。
医療からの排除
ペニャさんはチリで受けたリンチの結果、左耳に怪我を負いました。その後、難聴や耳鳴りといった症状がしだいに強まり、いまでは24時間、耳鳴りにより強いストレスを受けています。
手術により症状が改善される見込みは大きいのですが、在留資格のないペニャさんは、無保険のままでは手術費が100万円を超えてしまい、とても負担できません。
この非人道的状況を解決するため、早急に在留資格を出すことを求めます。
在留特別許可
あわせてペニャさんは、在留特別許可を求めます。
2011年、ペニャさんが在留期限を更新できなかったのは、彼を雇うはずだった日本人のレストラン経営者が、震災と原発事故を恐れて急に日本を去ってしまったという、予期せぬ事態のせいでした。
このことがなければ、ペニャさんは今もコックとして(技能の在留資格で)問題なく生活できていたはずです。
コックとしてのペニャさんの腕前は、いまも健在。教会やボランティア団体のイベントで、とてもおいしいチリ料理を何度も作ってくれています。彼に就労許可が出れば、すぐに雇いたいと申し出ている方もいます。
ペニャさんが日本で生活していくことには何の問題もなく、あとは入管が在留を許可するだけだということを、あわせて訴えます。
大きく動きはじめたペニャさんの手続状況。これからも続報を伝えます。どうぞご注目を!